こんにちは、まるみです。
以前このブログ内で、ADHD持ちの息子ソウタがチック悪化のためにコンサータからインチュニブへ変更したとお話ししました。
インチュニブ服用を開始してから、現時点で約4カ月ほど経過しています。
チックさえ出なければ続けたい!と思えたコンサータの効果。インチュニブが、ソウタのADHDを同様に緩和してくれるのか少々不安があったものの、今では「インチュニブで良かったんじゃない?」と感じられるほどになりました。
今回は、インチュニブを服用してからの息子の変化や、母の私が感じたこと、その後の経過についてお話ししていきたいと思います。
目次
コンサータとインチュニブの違い(効果や副作用など)
最初に、コンサータとインチュニブの効果と副作用を比較してみます。
コンサータ | インチュニブ | |
効果 | ADHD症状の改善 (不注意・多動性・衝動性) | ADHD症状の改善 (不注意・多動性・衝動性) |
服用回数 | 1日1回、朝に服用 | 1日1回 ※1 |
効果が出るまで | 当日~3日 | 1~2週間 ※2 |
主な副作用 | 食欲低下、体重減少、 チック、不眠、頭痛など | 血圧低下、低血圧、 徐脈、眠気など |
その他 | 効果は約12時間持続 | 効果は約24時間持続。 服用を急に辞めると、血圧上昇や脈拍の増加が起こる恐れ。 |
※1:インチュニブは服用時間が決められていませんが、眠気などの副作用を昼間抑えるために夜の服用を勧められることが多いです。
※2:効果が出るまでの期間には個人差があります。私が息子の主治医から伝えられたおおよその目安を記載しています。
息子がインチュニブを飲み始めてからの変化
服用開始の数日間はADHD症状に変化なし
息子ソウタがインチュニブを服用開始してから、最初の数日間は全くといっていいほど完全なるADHD児に戻っていました。
まるみ
コンサータは飲んだ当日から、ADHDのすべての特性(不注意・多動性・衝動性)がバッチリ改善されたので、あのラクさを思い出すと「このままインチュニブが効かなかったら…」とやや不安を感じていました。
ソウタ自身も、学校でADHDの症状を抑えようと頑張っていました。
ソウタ
まだ小学校2年生の息子ですが、本人もADHDの症状に「困ったな」という感覚があるようです。
「どうにか、インチュニブが効いてくれますように!」と毎日祈るような気持ちでソウタの観察を続けました。
1週間後からADHD症状が緩和されてきた
インチュニブの服用開始から約1週間が経過するころ、「あれ?ちょっと大人しくできるようになってきた?」と感じるようになりました。
母である私だけでなく、パパや祖父母もそう感じ始めたようです。
インチュニブ服用1週間で気づいたこと
- 自宅でテレビを見ている時に立ち上がる回数が減った
- 「ちょっと待っててね」を受け入れられるようになった
- 習い事(塾)で集中できるようになった
コンサータを服用した時に表れたある種キレのある改善ではないのですが、それでも大幅に普段の生活がスムーズに送れるようになってきました。
語弊があるかもしれませんが、コンサータの服用時は「優等生」のように変身した息子ですが、インチュニブでは「年齢相応の元気で明るい男の子」といった変身ぶりです。
インチュニブは不注意に効果がないって本当?
インチュニブについてネットで調べてみると、ADHD症状の不注意には効かないと言った声も見られます。息子に関してみても、たしかにコンサータ服用時にはなかった不注意が続いているなといった印象です。
(もちろん、インチュニブとの相性が合わずに効果がほとんど感じられないという方もいますが、ここではそのケースは除きます。)
ですが、インチュニブのパンフレット(シオノギ製薬)にはADHD症状すべての特性(不注意・多動性・衝動性)の改善が期待されると記載されているんですよね。
これについては私の個人的な考えですが、コンサータと比較すると効き目が緩やかなのが原因なのではないかと思います。
ソウタの場合、コンサータの最低容量1錠(18㎎)で全く別人かと思えるほどADHD症状が改善しました。ですが、インチュニブはソウタの体重での最大容量3錠(3㎎)でやっといい感じだなという状態にもっていけました。
まるみ
ADHDの診断後、持病などが理由で服用することが出来ない方を除けば、即効性のあるコンサータを処方されることが多いかと思います。
我が家のように、コンサータの副作用が原因でインチュニブに変更した場合、その効果の発動の差で「効果が薄い」と感じるのではないでしょうか。
私の場合も、コンサータは最低容量の18㎎であれだけの効果があったし…と考えていました。ですから、やっと息子本人も担当医も私も満足というレベルになれたのが最大容量の時だったので、やや戸惑いも感じました。
母の私が感じたコンサータとインチュニブのメリット&デメリット
コンサータのメリット・デメリット
コンサータを飲んでいた時に「いいな」と感じた点、「う~んちょっと…」と感じた点を挙げてみます。
あくまでソウタの変化に関してのことなので、同じようなメリット・デメリットが出ない場合もあります。
コンサータのメリット
- 飲んですぐ(30分以内)に効果が出る
- 字がキレイになった
- 成績が上がった
- 親の判断で休薬できる
「薬を飲んだだけで、ここまで良くなるの!?」と思わず驚いてしまうことが多々あったのがコンサータです。
判読不能なノートを取っていた息子が、丁寧でキレイな字を書けるようになったのは衝撃でしたね。不注意もなくなり、ちょっとした計算ミスもゼロに。
本人も「頭の中がスッキリして考えやすくなった」と話していました。
コンサータのデメリット
- 食欲が大幅に低下し、体重も減少した
- 軽いチック症状が悪化
- 薬の効果がきれる夜はADHD症状が現れる
コンサータを服用した4割の人に出るという食欲低下。ソウタも見事にこの副作用が出ました。
コンサータの効果は約12時間なので、朝の6時半(朝食直前)に飲ませて、ぎりぎり朝食と夕食(19時頃)は食べてくれましたが、担任の先生によると給食はほとんど手付かずの状態だったようです。
まるみ
また、チックの悪化が我が家にとっては最大のデメリットでした。
コンサータは運動性チックやトゥレット症候群の診断を受けている人は服用が出来ないのですが、担当医はソウタのチック症状が極めて軽いこと、そして効果が早くでるようにと、コンサータを処方してくれました。
チックの副作用が発現する確率は食欲低下の副作用に比べて低いのですが、残念ながらソウタに出てしまったことになります。
インチュニブのメリット・デメリット
次はインチュニブを服用してから母の私が感じたメリット・デメリットについてです。
インチュニブのメリット
- 副作用の種類が少ない
- 夜に飲ませるので飲み忘れがほとんどない
- 24時間効果が持続するので夜もADHD症状が落ち着いている
インチュニブのパンフレットを読んでみると分かるのですが、コンサータに比べて副作用の項目が非常に少なく、血圧低下と眠気のみ。(副作用の種類が少ない=コンサータよりインチュニブの方が安全ということではありません。)
インチュニブはチックに関しての副作用の報告がないので、コンサータでチックが出ている子はインチュニブへ変更するケースはよくあるようです。
また、効果が24時間持続するので夜も家族でゆったり過ごせることが多くなりました。コンサータの時は「あ、薬の効果がきれたな」というのが分かるほどで、夜は大騒ぎ…ということも度々ありました。
まるみ
インチュニブのデメリット
- 親の判断で休薬できない
- ADHDの改善効果がおだやか
- 効果が表れるのに1~2週間かかる
副作用が少ないインチュニブですが、コンサータの時よりも医師や薬剤師が口をすっぱくして何度も注意事項を説明してきました。
インチュニブはもともと高血圧の治療薬の開発過程で誕生した背景があるため、血圧低下の副作用があります。そのため担当医からは自宅に血圧計を用意するようにと指示されました。
「そんなに本格的なものじゃなくていいよ」とのことだったので、手首に巻いて測れるものを…と探したものの、子供の細い手首でも測れるものがなかなかない!
電気店でアレコレ試して、やっとNISSEIの手首式デジタル血圧計が息子にちょうど良かったので購入。1カ月間、毎日朝と晩に2回、息子の血圧をチェック&メモしました。
この血圧に関してですが、インチュニブの急な服用ストップは血圧の急上昇を招く恐れがあるため、親や本人の判断で休薬することは出来ません。そのため、薬切れには要注意なんです。
我が家は発達クリニックでいつも1か月分を処方してもらうのですが、急な予定や災害対策として、常に2週間分は予備として取っておくようにしています。
また、毎日服用時間になったらアラームがなるようにセットして、飲み忘れをしないように注意を払っています。この点はややコンサータの時よりも神経質にならざるを得ないですね。
まるみ
インチュニブは「息子らしさ」が残ったまま症状が緩和した
というわけで、今回はコンサータからインチュニブへ変更した時の息子の変化についてお話ししてきました。
コンサータを飲んでいた時はキレッキレの息子でしたが、今はいい意味で息子らしさを残したままADHD症状が緩和されたという印象です。
あのキレッキレ息子も捨てがたいなぁとは思いますが(笑)、息子自身が「困ったな」という部分が減ってきたようです。
そして、1週間後よりさらに2週間後、1か月後…というように、日が経つごとにインチュニブの効果が出てきているとも感じました。
完全に落ち着くというよりは、コントロールする余裕が出てくる…といったところでしょうか。そのため、インチュニブの飲み始めに気になっていた不注意も、多動性・衝動性が落ち着くからか、自分で気を付けようという行動がとれるようになってきています。
今は血圧や眠気に関する副作用もなく、日々順調に過ごせているので、我が家はインチュニブを継続する予定です。
また、何か変化がありましたら、このブログで報告していきたいと思います。